広場の皆さま     
   2005年を迎えましたが、お元気にお過ごしですか。    津波・Tsunami というコトバが、世界中を駆け巡り、心がふさがれるようなニュースが 続きます。このような国際的な支援が必要なときにも、正しい情報を得て、的確な判断 を下しながら、行動しなければなりません。    やっぱり、国際語になった英語は必要だな、と世界各国から集まるニュースを聞きながら    考えさせられます。    今年が、日本の英語教育にとって、どんな年になるのでしょうか。    2004年の終わり頃に、「学力低下」の深刻さが報告されました。    理数系や、国語の読解力などのデータの国際比較が紹介され、主に、そちらの教科の 改善の必要性が言われています。    やはり、読解力は、論理的な思考や推理力を養うためにも大切で、新しいコトバである    英語を身につけるのにも、母語の基礎がしっかりしていないと上手く上達しません。    日本語での語らい、読み聞かせなどが好きな子どもたちは、英語を使うときの興味関心    も高いようです。    英語を身に付けさせようとする私たちも、子どものコトバの使い方に関心を向けて、    コトバの発達を手助けできるようにしたいと思います。    春先までには、文部科学省が2004年度の中央教育審議会・教育課程部会の報告が    出るのではないかと思います。公立小学校の今後の方針が、行政方面から示される    わけですが、それは、親や教師が子どもたちに「身につけてもらいたい」と願う英語    の内容と一致するのかどうか、分かりません。        これからも、それに関連した報道を注意して見守りたいと思います。    2005年も、子どもたちの幸せを願って、歩んで参りましょう。                               久埜 百合






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ダイアローグ練習の落とし穴

     
ぼーぐなん広場に、誰か集まってくるかなぁ、とぼんやりたたずんでおりました。
遠目で眺めてくださっている先生がおられるのかなぁ、などと考えながら。
そうしたら、お顔の浮かぶ先生方から、温かいお言葉が寄せられて、広場に思いを
寄せていてくださることが分かり、とても嬉しい思いをしております。
ありがとうございます。

ところで、ある先生から、とても考えさせられる質問が届きました。
「子どもが活動に夢中になっていると、どうも発音がおかしくなっているような気
がする」と。そんなこと、皆さんのところでも起こっていますか。

子どもたちは言いたいことを暗記できているので、元気に言おうとする、だけれども、
どうも言い方がぞんざいになっているような気がする、ということのようです。

ちょっと子どもの側に立って考えてみましょう。
教えられたダイアローグを練習して覚えてから、アクティビティを始めたとき、
出会った友だちに言わなければならないことは決まっている、
相手の子どもも自分が何を聞かれるか知っている、
あまり本気になって聞かなくても分かっているから、自分が何と答えようか、という
ことだけを気にしている、という状況は、よくあることですね。

What sports do you like?  What color do you like? 丁寧に言わなくても分かって
もらえるときに、丁寧に言う、ということを、大人もしません。 何とか省略して、
くどくならないように、と気を遣います。それがアクティビティでも子どもの心理に
働いているのでしょう。手っ取り早くゲームを進めて、誰が何を好きなのかだけを
わかろうとしています。そのときに発音がぞんざいになってしまう、と先生が気づか
れたのですね

アクティビティが始まれば、聞こえてくる英語は、友だちの英語だけ。
先生の英語は、大声で話し合う子どもの声でかき消されてしまっている、
ここでは、答をもらってくることが大事なので、発音にはとても気が回りませんから、
どうしても、子どものレベルの発音が横行します。

子どもの英語とのふれあいの量が限られている状態で、もう少し発音もよくなってほしい、
というのでしたら、やはり、相当に英語を聞く量を多くしなければならないでしょう。
先生と子どもとのやり取りを増やして、そのやり取りを他の子どもが聞いているようにする、
ということで、英語らしい英語を聞く機会を増やしていくようにしたいと思います。

先生が半数の子どもに、What sports do you like?
すると、子ども:Soccer!
先生:Oh, You like soccer. 次の子どもに同じ質問、
その子は:Baseball!
似た応答が続きます。一人一人の答を聞いたら、メモを取らないで覚えておくのが
ルールです。さて、そのやり取りを覚えていた子どもは、
○○ちゃん、You like soccer.
△△ちゃん、You like basseball. と当てていきます。全部当てられるでしょうか。 
次は、今当てた子どもたちに、同じ質問をしていきます。そして、それを聞いていた
先ほどの半数の子どもが、当てる番です。

この活動だと、常に英語をたくさん聞く、子どもも英語を使わなければならない、
先生はクラス全体を視野に納めていられる、子どもが使う英語をチェックできる、
という状況を保つことができます。
このような活動を増やして、子どもの発音をチェックしていくのは如何でしょうか。
この方が教室の中の英語の量が増えると思います。

                                             久埜 百合 (中部学院大学・千葉大学)











読者からのお便り
授業で、子ども達のName Tagを配るときに、Review を兼ねてCommunication Activity
を行っています。みんなが着席している教室に私たちが入っていくには"May I come in?"
などと声をかけます。歌などのWarming Up のあと、子ども達にName Tag を配りますが、
そのときに、今まで経験させた表現を使って、簡単な会話をします。
 
たとえば 
T: Yukiko.
S: Here!
T: (Name Tag を見せながら) Y-U-K-I-K-O Yukiko. Is this yours?
S: Yes, it's mine.
T: How are you today?
S: I'm fine. / Good. / OK. 
T: Good! Here is your name tag.
S: Thank you!"
T: You're welcome!
T: I live in Nakajima-cho.  Where do you live?
S: I live in ------.
T: When is your birthday?
S: September.
T: How old are you?
S: I'm nine.

毎回ひとつ新しい質問を加えて、担任と外部講師2人計3名で、このような何を聞かれるのか
わからない状態でランダムに質問をしてダイアローグ練習をしています。
その間騒がしくなるかと心配しましたが、「いつ自分がどの先生に呼ばれるか」の緊張感と
「どう答えるのか」を教えあったり、友達が言うのを聞いたりと、うまくいっています。
はじめは不安そうで声も小さいですが何回か同じ質問を繰り返すうちに、嬉しそうに答え
られるようになってきています。
「答えは完全でなくてもいい」、「答えられなくても深追いしない」を心がけ、そんなときは、 
たとえば"Oh, you live in -----."と、こちらが繰り返して聞かせるようにしています。
                            四方 澄江 (公立小学校外部講師)

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