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「もう1回聞かせて!」とせがむ子どもたち
 1年生に Welcome to Wonderland Red Book の赤ずきんちゃんのページを見せながら
CDを聞かせていたところ、あるクラスで、「きゃ〜って言うところ、もう一回聞かせて!」
と子どもたちがせがむので、聞かせることにしました。聞き終わると、また「聞かせて」と
言います。何回でも、「もう1回聞かせて」と言うので、あのページの録音を8回位聞かせ
たと思います。楽しそうに、いつまでも飽きずに、一生懸命耳を澄ませて聞いていました。

 どうしてあんなに聞きたかったのか、big ears、 big eyes、 big MOUTH! というところ
が好きだったのでしょうか。Earsって言った、と耳を引っ張ったり、eyesって言った、と目
を指さしたり、big mouth で大口を開けたりして聞いていましたので、「きゃ〜っ」という
ところだけを聞きたかったわけではなさそうです。おかげで授業の計画はすっかり変更する
羽目になりましたが、そんなに聞きたいのなら聞かせてあげようと、聞きたがるのに任せて
付き合いました。

 膝にのせた子どもが、何回でも同じ本を読んで欲しがったのと同じなのでしょうか。次は
こうなるぞ、こうなるぞ、と思いながら聞いていると、本当にそうなるのが面白いのでしょ
うか。英語の世界に飲み込まれ、そして英語を丸ごと飲み込んでいる、そんな感じの体験で
した。面白いなぁと、思います。
                                相田 眞喜子

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 ご報告を読ませていただき、私も、ある2年生の教室での自分の経験を思い出しました。
テープを聞かせて「何か、聞き取れたことばがあった?」と尋ねる活動をしていたのです
が、あんまりしつこく何度も聞かせると嫌がられるかも、と遠慮がちだった私に、もう1
回!もう1回!とせがみ、しまいには、テープ・レコーダーが置いてあるテーブルによじ
登り、私も!僕も!と、テープ・レコーダーに耳をくっつけて聞きたがる子どもたちに出
会ったのでした。 (そうです! まだカセット・テープを使っていた時代にも、このよう
に "聞くこと大好き!"な子どもたちがいたのです。)
 
 何度も聞かせていいんだ、子どもたちは、聞きとることがこんなに楽しいんだと、子ど
もたちに教えてもらいました。こういう年齢の子どもたちにこそ、いい音声教材と出会わ
せたいですよね。 
                              編集部(KI)

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 子どもたちが、何度でも聞いて飽きない音声教材がもっている秘密って何でしょうか。
同じようなもの、と思って聞かせていても、このような反応が起きないこともあります。
分からないのではなく、よく理解できても「もう1回」コールが起きないこともあれば、
「え?もういいでしょ?」と言いたくなるほど、何回でも聞きたい、1週間後の次のレッ
スンでも、「また、あれ、聞こうよ」と催促をすることもあります。知っている、分かっ
ている単語が次々に聞こえてくるから聞きたい、というだけでなく、どこか子どもたちが
そのリズム感を楽しんでいる、音のおもしろさを発見して、友だちと共有できたことを喜
んでいる、ということがあります。そして、10回以上聞き続けたときに、「じゃぁ、真似
をしてみない?」と誘いかけると、声色まで真似をして、そっくりに言おうとします。リ
ズムも、スピードも、イントネーションも、考え込んだりしないでサラリと真似をしてく
れます。
 音への敏感期だったら、どんなものにも反応する、というわけではない、子どもたちは
選んでいるな、と思います。音声教材を作成するときも、数ある中から選んでレッスンに
利用するときも、この子どもの感性をしっかり覚えておきたい、とご報告を読みながら肝
に銘じました。 
                                         久埜百合
2010.12.15.

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