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子どもたちの学びの力 
前号でご紹介した、財団法人語学教育研究所の発表での授業者相田眞喜子先生
から、相田先生の感動が活き活きと伝わってくる「子どもたちの学びの力」を
ご報告いただきました。相田先生のお許しを得て、読者の皆様とシェアさせて
いただきます。


「千の風になって」

 子どもたちの前に立って授業をするとき、毎時間、子どもたちの溢れる力に
驚かされます。そんな感動が日々の私の授業の原動力になっています。

 今日の4年生の授業で,前日の学校の発表会で「千の風になって」を歌った
子どもたちに、英語の原詩をコピーして渡したら、「さあ、読んでみましょう」
と声を掛ける前に、プリントを手にするなり、子どもたちはかじりつくような
勢いで英文を読もうとし始めました。
知っている単語を見つけては、歓声をあげたり、隣の子に教えたり、
子どもたちのものすごいパワーを感じました。
「読みたい!」と思ったら,子どもって本当にすごい!
一緒に読み進めようと思ったのですが,しばらくそのままにしました。
一段落したところで、朗読して聞かせたのですが、今度はその聞く力も、もの
すごい!し〜んと静まりかえって、すごい集中力で聞こうとするので、とても
緊張しました。間違ったら台無し。上手く読めたかどうか、とても心配です。
詩の中を流れるリズムや、韻を踏んでいる音の美しさを伝えたいと思いました。

 今日は、プリントを準備していったのは私ですが、授業を進めたのは、子ども
たちだったなと思います。

                  相田 眞喜子 (田園調布雙葉小学校)




 このような朗読をご自分でなさるのはためらわれる、という先生方は、
 ALTの先生にこんなことをお願いしてみては如何でしょうか。
 英語の音の美しさを子どもたちに聞かせてあげられるといいですね。
                              (YK)

                 読者からのお便り        
広場45号への感想をいただきました。ありがとうございました。
  
A先生より

 「心が動く言葉」についての内容がとても印象的でした。
 目から大きなうろこが一つ、ポトリ・・・と落ちるような経験でした。
   私は女子校で英語の講師をしています。教科書をこなすために文法、訳読の授業が
 中心ですが、子ども達の「こころ」が活発に動かせるような英語活動を授業の中に
 取り入れ、授業後に「英語がわかった!うれしい」と、ニコニコ顔で帰ってくれる
 ような、そんな授業がしたい!!と日ごろから願っています。


T先生より

 コラムの中で最も印象的で心に響いたのは、 
  「使いながら覚える」という表現をよく耳にしますが、「使う」=「話す」と解釈
  されているケースが多いように感じます。「使う」とは、意味のある情報の伝達・
  受信が起こることであり、「聞く」という受信を通して「心が活発に動く」時も、
  子どもたちは、まさしく、「ことばを使っている」のだと思います。
   という部分でした。
 これはわれわれ中学校英語教員が日ごろ心がけていることであり、小学校でも同じ
 コンセプトで活動を行っていることを改めて確認できうれしくなりました。
 (それでも、小中ともども、こうした取組みが実現していないことが少なくないの
 かもしれませんが・・・)
 
 小中連携と言って形だけの交流の場を持つのではなく、
 お互いがお互いの現場を見、ざっくばらんに語り合い、つながっていくことが大切
 だと思います。
 その中心に、子どもたちをどう育てるか、という子どもを見る視点と意味のある情報
 の伝達・受信のある活動があること・・・・・
 小中の教員間の意識の土台に、こうしたことがらがある、そんなことが実現できたら
 いいな、と思いました。
 微力ではありますが、今後も地元でこうした動きに何か貢献できればと思います。
 そんなモチベーションをいただいたコラムでした。

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