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アイディア集@
 去る8月26日、27日に開催された「子どものための英語教育研究会」で紹介されたアクティビティの中から
 いくつかを、ぼ〜ぐなん広場の読者の皆様にもご紹介させていただきます。
 
 @「ABCの歌」をいろいろなメロディーで

   ふつうに歌ってしまうと、「そんなの、もうつまんな〜い」とすぐに飽きられてしまうのが、'ABCの歌'。
   そんな表情が見えたときには、いつも自然に赤とんぼのメロディでH・Iくらいまで歌いだしてみます。
  「おや?」 と思わせて、もう一度、目で誘いかけて、ABCから歌いなおすと、「変だなぁ、途中で、歌え
   なくなるぞ」みたいな気持ちでついてくる子どもの様子を楽しみながら、歌ってしまいます。 
    「あれ?!歌えた!」と子どもがニッコリ。じゃぁ、もう一度、と今度は確信のある声の出し方で歌い上げる。
   「お〜、やったぁ!」
     ○○のメロディで歌いましょう、などと言わず、様々なメロディで歌ってWhat's this?  あ、ゾウさんだ!
     などと楽しみながら、Hは'エッチ’じゃないし、Oは'オー'ではない という音の違いに気づかせます。そし
     てアルファベットオーダーをしっかり身につけさせておきましょう。  

       'Seven Steps' でもぴったりです。 'Head and Shoulders' だとどうかな? 
   子どもからのリクエストは、'ドラえもん'や'アンパンマン'もあったそうです。
   'きらきら星'のリクエストに応じて歌い始めて、ん? ということも!
   アルファベットの途中で歌が終了した時には、「歌えなかった文字はな〜んだ?」
   臨機応変にそんな質問もしながら、遊んでください。


  A トランプを使ったゲーム

    トランプだけで何の準備もいらないゲームです。
    1から順番に並んでいると数の学習としても面白みがないので、ある程度バラバラな状態にしたもの10〜
      15枚程度、プラス Joker を1枚用意します。What number is this? と言いながら、1枚ずつカードを
      見せて確認してから、Will you shuffle the cards? (と頼まれた子どもは、ちょっと得意かな?それとも
      責任重大なような気がしてどきどき?) その後、On the desk.  On the floor.  On the chair.    Under 
      the chair.   On the box.   In the box.   と自然なリズムで丁寧に聞かせながら、1枚1枚隠していきます。
   これでゲームの準備完了です。 
      What card do you want to see?  Jokerを見たら負けね。
    子どもは、On the box. 等 ちゃんと言えなくてもOKです。
        Student: むにゃむにゃbox.  
        Teacher:  In the box?   On the box?  と確かめながら進めます。
      in /  on  /under の前置詞をちゃんと教えてから、きちんと言わせながらゲームをするのではなく、活動の
      中で、in the box / on the box / under the box と前置詞の活用法を理解し、その音に慣れていくのです。
   今度は Joker を選んでしまうのではないかと、ゲームが進むにつれてドキドキしてゆきます。ついにJoker
   を当ててしまった時の、セミナー参加者全員の「あ〜〜!」の声を届けられないのが残念です。 

   
   B Sit Down Game

    ついさっきまで日本語の世界に浸っていた子どもたちを、英語モードに自然に導入するのにお薦めです。
   全員に立ってもらい、先生が言ったことに該当する人は座れるというゲームです。
   様々な題材で、自然に英語を聞かせられます。

   ●朝ごはんゲーム
    先生は食べ物カードをめくりながら、Those who had some YAKISOBA,  sit dwon.  Those who had 
        some bacon, sit down. のように次々と言っていきます。そして、残り数名になったら、What did you 
        have for breakfast? と尋ねます。
    朝ごはんゲームだからといって、朝ごはんに食べそうなものばかりを選ぶのではなく、 steak,  fried chiken,   
    cake,   ice cream,  etc.  たっぷり混ぜておくのがコツです。それだけ沢山、語彙を聞かせられます。また、
    朝からそんなもの食べたの? 昨日の残りものだから、という場合もありますし、朝からアイスクリームを食べ
    る子もいて、その発見をみんなで楽しめたりもします。
     このゲームの意図として、語彙を入れたい、という気持ちはありますが、「はい、今日はこれを覚えましょう」
    という練習方法とは異なり、「その語彙が、子どもたち自身に関係がある」という状況を作っています。
    自分が食べたものを、いつ言ってくれるのだろう、
    自分はいつになったら座れるのだろう、
    先生は、どうしてあんなに次々に朝ごはんには食べそうにないものを言うんだろう、
    ふ〜ん、目玉焼きって、sunny side up って言うんだ、
    などと心を動かしながら、聞いてくれます。  
        朝ごはんを食べてこられなかった子や、何かの事情でカップ麺などを食べてきた子が悲しい思いをすることが
    ないように、「きっと寝坊したんだろうな。Those who had no breakfast, sit down.」とさらっと流したり、
    "I sometimes have cup-ramen for breakfast, too."などのフォローも大切ですね。


   ●出席番号ゲーム
    自分の出席番号を言われたら、座れるというゲームです。
    '13'で'30’の子が座ったりすると、違うよ。13は誰で、30は誰でしょ、と音の違いをしっかり聞かせる
    意味があります。 クラスになかなか自分の出席番号が覚えられない子がいたりすると、周りの子が、その子の
    番号と自分の番号の両方を気にかけながら先生の言う数字を聞いており、その子の番号が出ると「あなたのよ」
        一斉にその子をみたりします。


   C Word Book を使って、パラパラゲーム

      Word Book をお持ちの先生方には、お馴染みの「ページ探しゲーム」の変形バージョンです。
    全員立って、ワードブックのページをパラパラパラパラパラ、パラパラパラパラパラ、Stop! 私と同じページを
    見ている人がいるかな? 先生は、Stopで止めた自分のページの絵を見ながら、I can see some boys and girls.  
       子どもたちは、その絵が自分のページになければ座らなければなりません。 I can see some trees.  I can see 
       an animal. 等、最初はできるだけ、どのページにもありそうな絵について言っていきます。先生と同じページを
    見ていた人が最後まで残る というゲームです。途中で座らなければいけなかった子どもは、それで終わりかと
       いうとそうではなく、どのページなのかな?と、座った後も先生の話しを聞きながらページを探しています。
       このゲームをするにあたって、そこで聞かせるかもしれない語彙を予め教えておくということはしません。分か
    らない言葉を言われると子どもたちは、分からないということを言葉や表情で伝えてきますので、それをどうや
    って伝えるかが先生の仕事です。例えば、'flag’の場合、旗を振るジェスチャーをしてみる。それでもダメなら、
       旗の絵を描いて伝える、ということをするでしょう。

    
 では、続きは、次の号でご紹介します。
 最後に、セミナーでの活動をこうして皆様にご紹介できるのは、映像記録を撮ってくださったセミナー参加者岡澤先生
 のお蔭です。ありがとうございました。
                                                                        岩橋 加代子 (ぼーぐなん)


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