HP  (22)

                   ティーチャー・トーク
  

Q: 子どもたちに英語で話しかけようと努めているのですが、結構苦労しています。
  ティーチャートークの練習に、ぼーぐなんのポスターCDや、ワードブックCDゲーム編を使っています。
  CDを聞きながら、真似をして練習していますが、こういうやり方でいいのでしょうか。

A:  英語に触れることの少ない子どもたちに集中して英語を聞き続けて「分かった!」という心も躍る経験
  をさせたいと思いますよね。 聞き取りやすい英語で語りかける方法を、先ず私たちが身に付けたいもの、
  と私も思います。

  子どもたちに授業の目標としている英語の表現だけを聞かせるのでは、なんとも味気ない英語になって
  しまいます。例えば、 live をテーマにした文章に慣れさせようとするときに
   先生: Do you live in +*+ *+* machi? 
    生徒: Yes, I do. I live in 3-chome.  I live near the post office.
   という練習をさせがちです。 でも、 これだけを続けているのでは、 まるで尋問になってしまいます。
  教えてね、という気持ちで質問をして、質問に答えてもらったら、「あぁ、そうなの。私もよ。そうでしょ、
    あら、ちょっと待って、違うかな、 やっぱりそうよね。」 というような繋ぎの言葉が入ると、 先ほどの
  ブッキラボーな感じが変わってきます。
   
   先生: Do you live in +*+ *+* machi? 
   生徒: Yes. I live in 3-chome.
   先生: In 3-chome?  Ummmm, is there *+ *+* Station in 3-chome?
   生徒: No.
   先生: No?
   生徒: Post office.
   先生:  A post office.  Ah, I know where the post office is!
       So, do you live near the post office?
   生徒: Yes.
  
  「あのね、エーとね、これはね、うーんと、そうだなぁ。」 という英語を使うと、英語がグッと人間の言葉
  らしく迫ってきます。 どんな英語を、 というルールはありません。 風の向くまま気の向くままに声を出
    していると何とかつなげる。 そんな気持ちで、自由に挿入してみましょう。
 
  What is this? も、言い方次第で、さまざまな意味になる、ということを前に「広場」でお喋りしましたが、
  今度は、単語や文などの間に挟むと、色合いの豊かな英語になる表現を、少しご紹介させてください。

  Well, let me see.  Umm.  Oh!  Oh?  No!  No?  !と?で声が山から谷へ、谷から峠を越えて山頂まで、
  上がったり下がったりするのです。 これを、文字だけで表すのは至難の技です。この声の調子(抑揚)で
  いろいろな意味を伝えようとするところを、 指導してくださる方々にも慣れていただきたい、と願って、
  人間の溜め息、困ったとは言いたくないけど困っている唸り声、などを連発するテープ教材を、ぼーぐなん
  のテキストと合わせて作ってきました。

  Welcome to Wonderland では、Action 以上にその楽しさを出そうとしました。そして、ご質問にもあった
  WORD BOOKゲーム編やポスターとともに使えるCDでも、そのような自然な語りかけの英語を収録しよう
  と努力しました。元来、子どもたちのため、というより指導者のために作った副教材なのです。ですから、
  質問をしてくださった先生が、正にそのように使ってくださっている、ということは嬉しい限りです。録音
  にはすべて立ち会っていますが、録音室に入る声優さんたちに、 「う〜〜んと遊んでください。 子どもが
    目の前にいるようにイメージをして、お澄ましではなく、自由に表現してくださいね。」 とお願いします。
  英語の検定教科書の録音に慣れている声優さんたちは、「もっと表情を付けてやっていいの?」と驚かれ
  るくらいです。「そうよ、うんと楽しそうにやってね。」と声をかけ続けます。録音が済んだときには、必ず、
  「あぁ、おもしろかった、こんな録音は滅多にない、楽しかったよ。」 と言って下さいます。 そういうとき
  には録音は大体成功しています。 

  このCDを使って練習をしてくださるときには、是非、声優さんたちの気持ちを想像しながらお聞きください。
  そして、出来れば、楽しい気分で、音をかぶせるように真似をして言ってみてください。 声色を使う、などと
  あまり構えずに、 声優さんたちの気分に乗っていく、 という程度でいつの間にか表情豊かな話し方が別の
    場面でも自然に口をついて出てくるようになるのではないでしょうか。 どうぞ、お試しください。

  勿論、これを英語でのやり取りに少々なれてきた子どもたちにも聞かせてくださって、WORD BOOKでページ
    探しゲームをしてくださっても、子どもは直ぐにCDを聞き続けて遊んでくれると思います。 そのときには、
    子どもたちの表情をゆとりを持って観察してみてください。子どもが何食わぬ顔で楽しんでいる姿に、こちら
    も楽しめると思います。 楽しいご報告を待っています。

                                                          久埜 百合  (中部学院大学)
         

NEWS!
公立小,英語を正式科目に…自治体判断で08年度から  (2006.1.26.読売新聞 夕刊)

 政府の構造改革特区推進本部(本部長・小泉首相)の評価委員会は26日午前の会
 合で、公立の小学校で英語を正式な科目として教えられるようにするなど、自治体の
 判断でカリキュラムを柔軟に変更できる仕組みを設けることを決めた。2008年度
 から実施する。

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