えいごリアン・コーナー


学年によって番組への惹きつけられ方が違う!
 『えいごリアン(2000年度版、2001年度版)』を授業で採り入れ、子どもたちと一緒に
見ています。学年によって視聴中の反応が異なるのが面白いと思い、投稿させていただき
ました。

●ひたすら内容に惹き付けられる3年生

 3年生は,登場人物と一緒になって大笑いしたり、怒ったり、悲しんだりしながら見入
っています。ミニユージの挑戦は、固唾をのんで見守り、彼が上手く切り抜けたときは、
ホッとため息がクラスからもれ、まるで、自分自身の姿をミニユージに投影しているかの
ようです。
 また、無意識に英語を受け入れているようで、15分番組全てが英語だけで進行してい
たことに気付いていないのではないかと思えることがあります。 『えいごリアン』には、
子どもに「分かる」と感じさせてしまう「技」があるのでしょうね。番組を見せるたびに
不思議に思います。そして、子どもの能力にも感心しています。

●意図を見抜きつつ、楽しむ高学年

 高学年に番組を見せると、3年生までとは少し違う見方をします。この15分の目的が
何か、ということを見抜いているように思います。
 番組の前後に、えいごリアンのキノコがキー・センテンスを言う場面がありますが、は
じめのえいごリアン・キノコのセリフには、ほぼ無反応であった子どもたちも、15分見
終わった後のキノコのセリフには、自然と声を出して応えています。3年生は、ここでは、
「マヨケチャが可愛いかった」とか、「もう1回見せて」とかを口々に言ったりして、キ
ー・センテンス、"これがこの回の大事な英語" という感覚はないように見受けられるので
すが、高学年は、How is the weather in Okinawa? の回だったら,「そんなの知らない
よ!」と応えたり、Do you have a red pencil? の回だったら、「あるよ!」と筆箱から
何人もが赤鉛筆を取り出して、テレビの画面に向かって見せたりします。「持ってないよ
ぉ。」と残念そうに言う子もいます。スキットを暗記したのと違って、自分に聞かれたと
感じ、自分の答えをそれぞれの子どもが出して、返事をしようとしているように見えるの
です。番組を通して、その回のキー・センテンスをどうのように使うのかを掴んだのでし
ょうか。視聴後、同じキー・センテンスを使うような活動をすると、ポロポロと文の形で
英語を言ってみようとすることもしばしばあります。
 高学年は、自分なりに理解して納得したいと感じているのではないかなと思います。だ
からこそ、納得するまでは黙って聞いているし、納得できたら使ってみようとするのだろ
うと思います。

      相田 眞喜子(東京学芸大学教育学部附属世田谷小学校・田園調布雙葉小学校)
                          

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