えいごリアン・コーナー


授業の中で、いつ・どう見せたらいいのか


 いろいろな活用の方法があって、答えは一つではないと思います。

*45分、週1回の場合

  先ず、制作中に放映と同時にホームページに載せるために公立小学校で45分授業をさせて
 いただいたときの活用方法をご紹介します。 

 1.簡単な挨拶、ちょっとした会話、30秒前後で歌いきってしまえるようなやさしい歌など
   で、英語を使う気分を作ります。日本語頭から英語頭へのスイッチを切り替えます。
 2.そこから、今日の番組で主に使おうとしている表現、例えば、What is this? ヘ向かって
   さりげなく移行します。子どもの筆箱のデザインなどを指して、What is this?  Is this a 
   panda? (本当はパンダではなくてクマ) No?  Oh, it is a teddy bear. などとやってから、
   袋にあらかじめ仕込んでおいたものを外から触らせて当てさせる、とか、シルエットを見
     せたり、手を使って影絵の形を作ったり、空き瓶の中にチョコレートやバナナのかけらを
         入れておいて、中味は見せずに匂いだけで当てさせる、などなど、いろいろな手法はある
   と思いますが、分からないものを当てる、という活動をしてから、
 3.Let's watch Eigorian.  と言って、一気に15分間の番組を途中で止めたりせずにすべて
   見せます。その間、先生は教室の脇で番組を見ながら子どもの表情なども同時に観察でき
     る位置で、15分間咽喉を休めます。15分すべてを見せるのは、その中で扱っている英
     語が20回以上、多いときには40回も繰り返えされるので、子どもはいやがおうでも、
    その表現を耳に蓄え、使ってみたくなるからです。
 4.最後のタイトル画面が終わらないうちに、あぁおしまい! とスイッチを切ると、子どもた
   ちは多分文句を言います。最後にタイトルの「えいごリアン」が消えるまで見せます。こ
       こで番組の感想を言わせたり、何が分かったかを質問したりする確認作業は、絶対にやり
       ません。これは番組制作の当初からお願いしてきたことです。直ぐに、2でやった活動よ
         りは少しレベルを上げた同じテーマの活動 What is this? をやります。(※このような
    場合に使える活動については、このコーナーで、番組ごとにこれから紹介を続けますので
    ご利用ください。)
 5.はじめに歌った歌、番組の中で歌った歌、既に覚えていた歌、などを歌ったり、簡単な手
   遊びゲームなど(※これも、今後このコーナーで紹介します。)をして、授業を締めくくり
   ます。

*「英語ノート」と連動させる場合
  
  上の What is this?  の場合は、「英語ノートT(試作版5年生)」の Lesson 7 での活動と
 合わせて見せていただけます。道案内をするのでしたら、「英語ノートU(試作版6年生)」の
 Lesson 5の活動のなかで、えいごリアン2001年版 P 「Where is the supermarket? 
 ぼくが道案内するよ!」と連動させていただくことができます。

   この様に、「英語ノート」と「えいごリアン」との対照表を作りますので、ご参考になさっ
 てください。
 
*15分、週3回のモジュール方式の場合

   月・水・金、という配分がよくある例ですが、月曜日に、45分授業の最初にやったよう
  な簡単な活動をやります。そして水曜日に番組の視聴、金曜日にその復習を、ということも
 可能です。乱暴だ!と思われるかもしれませんが、月・水・金すべて、どれかの「えいごリ
 アン」を見るだけ、ということでもいいくらいです。子どもに好きなのを投票させる、とい
 うことも可能です。子どもは、「えいごリアン」のタイトルに出てくる足のあるキノコの色
 とデザインで番組の内容を覚えていることがあるので、こちらの記憶の方法とは大分違いま
 す。慌てずに、何をしていたかを聞いて、番組を探してください。

*「えいごリアン」視聴後にすること

   番組の中で使われていた英語表現を、そっくり何度も繰り返して練習する、というのは避
 けます。繰り返している間にどうしても英語が単なる練習になって、意味が消えうせてしま
 います。番組の中で20回以上繰り返されているので、子どもはその音のまま頭の中で響か
 せています。それを使えるような場面を作って活動するのが、上で述べたゲームのような活
 動です。
 
  それについて番組ごとに活動例を挙げておきますが、無理をせず、「はい、では計算問題!」
 とか、「漢字の練習帳を出して!」と、先生の授業計画にあわせた別の活動に移っていかれても
 いいと考えています。「えいごリアン」は、子どもの心の中に住み着いていると思っています。
 その方が菌糸をどんどん増殖させている場合だってあると思います。

                               
                            久埜 百合 (中部学院大学)

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